絵、音楽

2022年夏 良かったアニメ8選

お久しぶりです。良かった夏アニメです。個人的に夏かなり良かったと思ってます。色々あったけどなんとか間に合った。夏なので、今日の1曲はRay『sign』です。いぐもこ。いやいぐもこアニメではないけど。いぐもこからしか得られない栄養素が....

あと秋楽しみにしてるアニメについてです。

 

あと全然関係ないけど22年9月の段階でトリカラ金バッジ付いてるのまあまあ偉いと思うので記録しときます。デュオ組めてれば結構な確率でトリカラバトル引けたし新鮮で楽しかった。

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『てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!』

ブレはあったけど、ここまで好きなアニメは本当に久しぶりだった。

とにかくキャラが元気で個性的で可愛い。いくらブシロード作品と言えどいっぺんに出てくるキャラが多すぎて正直最初はなんじゃこりゃと思ってたが、最終的にはタカコ荘の全員が可愛くてたまらなかった。今岡律之フォロワーっぽいユルい絵柄がかなり良い方向に作用したように思える。バキバキに全カット作画良くなくても成り立つアニメは気疲れしなくて良い。

脚本も実はかなり優れていて、9話と12話はなんか普通に感動してしまった。完全にバカアニメの枠であるのは間違いないのだが群像劇を描くのが本当に上手く、今週もはちゃめちゃに始まったなあと思いきやBパートが終わる頃にはなんだか綺麗に丸めこまれているという感触。メイン15人もいるのに登場頻度の差もあまり感じなかった。アイカツやプリパラの構造に近い。ニコニコ動画との親和性が高い。

そしてそれらを支えるのがTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDによる劇伴。普段の彼らのアニソンから想像されるような路線ではなくとも、どの場面に対しても極めて適切な音楽が挿入される。個人的に、インディーのアニメを見ていて商業と一番差を感じるのは音。

割と伊藤彩沙目当てで見始めたみたいな部分はあったが、他の声優陣もとても上手くハマっていたと思う。例えば小山百代は得体の知れない年上っぽい役が一番はまるんじゃないかなと予てから思っていて、ちほりはまさにそんな感じ。ヤングワイワイとシンリャクシャが本当に好き。

 

『Engage Kiss』

シリーズ構成の丸戸史明が「過程はどうあれ"こういうのでいいんだよ"的エンディングを目指した」と言っていて、実際最終話の"こういうのでいいんだよ"感はズバ抜けているし「未解決で大団円」というサブタイトルも秀逸。アニメアニメしているアニメでとても良かった。

シリアス部分のスケール感がもっと大きければもっと好みだったなと思った。禁書ほどとまでは言わないけどCharlotteぐらいはあってほしかった。リコリコにリソースが割かれていたのだとは思うけど、バトルやるならやるでやらない回が別に多くてもいいのでは...?とは思ったがここぞというアクションでは加藤滉介や有原慧悟が活躍していて良い作画が見れた...というのも確かではあり複雑な感じ。サブキャラのデザインがやたら地味なのも勿体なかったかも。

とはいえやはりメインキャラ達のビジュアルとキャラ立ちの良さが凄かった。例えばリコリコとかグリッドマンみたいなデザイン的新しさは全然無いし私服パターンもマジで全然用意されてないんだけどつなこの絵と声優陣の演技がとにかく魅力的("こういうのでいいんだよ"が追求されてる感じ)。斉藤壮馬はもうベテランの部類に入るだろうから文句無しで最高なのは言うまでもないとして、会沢紗弥を初めてきちんと認識した。。。ルックスも喋りも演技も全てが良すぎる。。。

 

『邪神ちゃんドロップキックX』

4期がもしできるとしたら、まあ資金繰りが難しいんだろうけどできればユキヲの原作話数で全部埋めてほしい。真っ先に出る感想はこれだが、総括してみれば確実に良いアニメではあって毎週楽しかった。錦糸町で開催されてた展示にも行ったし(ぴののアクスタを買った)。あんなにファン愛を間近に感じれる展示は滅多に無いと思う。

ぴのとリエールをメインに、これまで活躍の少なかった天界勢の登場が目立った。天界勢人気筆頭のぺこらの貧乏描写もほとんどなく、3期まで漕ぎつけたからにはみんなの楽しそうな部分にフォーカスを当てようという制作側の愛を感じた。リエールは天界勢の上司として/ペルセポネの旧友として の二面性がおいしいキャラで花井美春の演技もとても良く、公式切り抜き(邪法アップロード)の効果もあってか一気に他の天界勢と同じくらいの人気に上り詰めた印象。4期が実現する頃には事務所からの公式発表があって鈴木愛奈とのメタ的絡みが増えてる、とかあったらアニメ表現的に面白いかも。

ところでこのアニメ何気に凄いのが、作画崩壊しても全然許されそうなジャンルなのにシリーズ通して作画崩壊らしい作画崩壊がマジでほぼ無い。それどころか表情修はずっと理想に近いレベルで乗ってる気すらする。この辺りも安心して見れる要因と思う。

あと、エキュート役を務めたVTuber・朝ノ瑠璃の獅子奮迅の活躍が本当に凄まじかった。今やそれなりにV詳しいつもりなんだけどそれでも元の浅学な部分は潰せていないなーと痛感した...というのも、チャンネル登録して調べてみたら黎明期から活躍していて色んな箱の有名Vからの信望がめちゃめちゃ厚い方だった...そりゃフットワークも軽い訳だと。急に始まったアニラジ風配信のパーソナリティも余裕でこなせる訳だと。4期実現へ向けて今後も隔週でやってくれるらしい。本当に凄いしわらわナイト本当に好きなので助かる。。。

 

『咲う アルスノトリア すんっ!』

久野美咲富田美憂、花井美春らがロリキャラを名演。特に小アルベールは富田美憂が演じてきたキャラの中で一番好きかも知れない(秋葉原でやってた展示行ってアクスタ買った)。所謂お姉さん組もいてバランスが取れており、ひたすら可愛くて見やすかった。ピカトリクス役の幸村恵里はシャニマスの冬優子でしか存じ上げなかったけどこれも上手くハマっていた。

ソシャゲ原作の日常系アニメで、毎話数分挟まる敵視点がだんだん不穏さを増して最終話にはいよいよ主人公たちの朗らかな日常を脅かすのかと思いきや結局入れ違い?で何事もなく終わる。ソシャゲの方では普通に敵として出てくるんだろうけど、アニメとしては日常を壊さないことに徹底していたのが良かった。

日常系でしかも現代日本ではないとなるとどうにも話数の区切りが曖昧というか話数ごとの特色が出にくい傾向がある気がしてるのだが、このアニメはサブキャラや舞台をかなり上手く使ってた印象。シリーズ構成・脚本が正統派に優れてるなあと感じた。

ちょくちょく瞬間的なテロップが挟まる辺りに龍輪演出を感じた。どうやらシャフトを離れてからは岩崎安利とコンビで動いてるらしく、そういえばさよなら絶望放送を聞く感じだと当時からかなり仲が良さそうだよなと思ったり。

 

リコリス・リコイル』

なんとなく作画アニメっぽい触れ込みだった気がしたがピークは竹内哲也演出回だった。ただ山本由美子の優れた総作監修が全体通してかなり乗っていたので動きの少ないカットの絶妙な表情感が素晴らしかった。特に千束の底知れ無さと等身大の幼さを最初から最後まで画で演じきるのはこの布陣でなければ難しかったと思う。ありがとう......。

脚本と設定だけクローズアップすると、これ実写でもできるな...というか実写でウケがいいタイプのやつだな...というのが正直な感想。真面目な話、この大ヒットによってアニメアニメしたオリジナルアニメの企画はますます通りにくくなったと思う。これは2017年頃からずっと言ってることなのだけど、オタクコンテンツにおいて絵のリアル志向はかなり廃れたが話のリアル志向はずっと進行している。非常に多くの消費者はストーリーや会話に高い「解像度」を求めるようになった。(余談だが、話のリアル志向の進行に合わせて最近は絵のリアル志向も別ベクトルで回復してきている。写真のように綺麗な一枚絵が増え、描線の多いキャラデが増えた。)

ただ勿論、"実写でもできる脚本”を"実写では届き得ないキャラ萌えがあり瞬間的な画づくりでは実写を越え得る媒体"でやることに大きな意味はあると考える。それを見事に実現したのはいみぎむるのキャラデだったり安済知佳らの演技であったり。

そういえばリコリコラジオの久野美咲ゲスト回でも思ったし、黒猫亭ラジヲ局(プリマドール)の久野美咲ゲスト回でも思ったし、放課後お茶会Radio(咲うアルスノトリア)でも思ったんだけど、ズヴィズダーの頃はあんなにずっとあうあうしていた久野ちゃんがもう完全にベテランのお姉さんとして後輩のトークをぐんぐん引っ張っていて、本当に努力家ですげえなあ...と思った。

あとさユりのタイアップ先への理解度の深さには毎度驚かされる...。最近たまたま墨田区を訪れる機会が何度かあったのだけど、もうスカイツリーが目に入ると条件反射で『花の塔』のイントロが脳内再生されだす身体になってしまった。1番がたきな目線、2番が千束目線という歌詞の構造が素晴らしい。

 

『連盟空軍航空魔法音楽隊ルミナスウィッチーズ』

佐伯昭志が再びシャフトで監督ということで、『アサルトリリィ BOUQUET』の色がけっこう出てる。分かりやすい演出方針だと、キャラ名のテロップを最終盤まで見せたりサブタイトルを明るめな単色+明朝体で見せたり。次回予告も然り。

島田フミカネ原案なのでやっぱり令和のデザインではないんだけど、もうなんかどストレートに可愛くてちょっとエロい。マリアとジョーが特に好きで、島田フミカネTwitterに上げてた"パンツじゃないから"的落書きもかなり伸びてた印象。

ストパンすら一切知らないけどルミナスは結構好きで見てる、という人が俺以外にも知り合いに1人いた。実際そういう層に訴求できる作品だったと思う。やっぱり美少女がバトルしてるところって、なるべくであれば見たくない、という人もいて。ストライカーユニットは操れるけど戦闘能力は持たないウィッチたちが、歌の力で一般の人々やウィッチにエールを送る平和なアニメ。もちろんその影には色んな苦労とか努力があって、そのひたむきで純真無垢な姿勢がシンプルに胸を打つ。

宮本幸裕演出回はアサルトリリィBOUQUET、ふるーつと同じく安定のシャフト感というかひだまり感でとても良かった。RWBYにも駆り出されていたがワルプルギスの廻天は大丈夫なのか??

橘亮祐と篠崎あやとが手掛けたOP,ED曲も模範的で秀逸。何遍でも胃もたれせず聴ける良い曲。MNKらしさは維持しつつ、最近自然なアニソンをどんどん書いていてすごすぎる。

 

RWBY 氷雪帝国』

長田寛人と川田和樹のアクション作画ショーを期待していただけに(1話2話11話12話では実現されて、パート単位で見るととても良かったのだが)、やはりと言うかなんと言うか、シャフトらしいスケジュールの崩壊感が目立ってしまった。特に八瀬演出回はメカクシ第9話を想起させた...せっかく超レアケースな出戻りが実現したのだから全力の八瀬が見たかった...。

夢世界内部の過度にカートゥーンっぽい感じはいかにも海外由来のナンセンスであまり受け付けなかったけど主人公組や魔力のデザインは可愛くてかっこよく、日本のアニメ文化の影響を強く感じた。特に早見沙織演じるルビーが終始元気いっぱいで本当に可愛い。

URAによるOP演出は『クビキリサイクル』以来6年ぶりとなるシャフトでの仕事。『プリマドール』OPよりも特徴が出ていた。あとEDの早見沙織『Awake』が良い曲。作編曲はTK。

 

『D4DJ Double Mix』

相変わらず密かにセルルック表現の最先端を走っているアニメ。First Mixから結構空いたので多少心配したが杞憂だった。特別編として30分枠1話だけだけど、それでもやっぱりこれはめちゃめちゃすごい。ゲーム『ギルティギア』シリーズの規格外に凄いセルルックってフレーム単位で3Dモデルそのものを差し替えてアニメーションを作ってるから実現できているという話を耳にしたことがあって、媒体はなんであれ生き生きとしたキャラクターを描くための凄まじい努力がこうして結実しているのは素晴らしいことだと思う。

First Mixでは出番が無かったMerm4idと燐舞曲をメインに据えて、その対バンライブ成功までが描かれた。アニメ映えする話でとても良かったと思う。回想シーンで幼少期リカ役として突然伊藤彩沙が出てきてびっくりした。

 

秋アニメ

ヤマノススメ Next Summit』

1期~3期はかなり奇跡的な巡り合わせであれほど凄まじい原画陣が揃ったのではないかという気がしていて、今回はそもそも松尾祐輔キャラデが同時に2本だし他にも稀代の芝居作画アニメ沢山だしどうなるんだろう。。。今岡律之はずっとPINE JAMで仕事してるからDIYにメインでいる気がするし、よく考えたら嶋田和晃もスパイファミリーがあるからいないのでは...??でもPVに明確な松本憲生パートはあったよな......

という作画オタ妄想はこの辺にして、まあキャラ良いし声優陣も良いし脚本も良いしなんとかなるだろう、このシリーズは。いぐもこ。

『ぼっち・ざ・ろっく!』

もう何度PV見たか分からない...完全に斎藤圭一郎で完全にけろりら。CloverWorksの全力。あまり褒められた考えではないが、流石にここまでのものを見せられるとけいおんにどこまで肉薄するかというのは気になってきてしまう。どこがポイントなんだろう。なんかもう全てだよな。キャラも声も画面も音楽も。。。改めてけいおん最終話の木上パートは完全に気が狂っているし、ふわふわ時間は良すぎるし、百石元の劇伴がアニメ表現としてオルタナすぎてやばい...。だが菊谷知樹だってぱにぽにだっしゅ!の頃から深夜アニメでずっと活躍してきている訳だし...どうなっちゃうのー

『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』

松尾祐輔がブログ(通称フゴブロ)に上げてる素の絵がものすごく出ている。題材とストーリーがあまりにも未知数すぎるが、とりあえず一番メインっぽい2人がきちんと万人受けしそうな可愛さと松尾祐輔絵が両立されてて安心した。主人公の圧倒的こなた感(=w=.)というか堀口感というか。

CVあやねるの子とCV高橋花林の子は趣味っぽい。CV和氣あず未の子はここなちゃん?CV大森日雅の子俺めっちゃ好きそう。花園ゆりねめっちゃ好きだし前提として所謂変な声大好きだしな...。

PV見る限り、美術や撮影も松尾祐輔感にかなり忠実でいい感じ。表情も動きも良い。すごく楽しみ。

チェンソーマン』

PV見る感じではMAPPAの色に染められたなあという印象だけど吉と出るか凶と出るか。少なくとも確実に金がかかってはいるというのは原作ファンからすると嬉しい。でもやっぱりどっかでフリクリ第4話第5話くらいイカレた話数があったら超面白いんだけどなあー

第1話のED曲が真部脩一作曲TAKU INOUE編曲という完全にイカレた情報があり、正直いま一番楽しみなのはそこという。ハナエの『キストピックス』みたいな曲になると予想。

モブサイコ100 III』

2期がかなり霊幻の物語だったので、3期はなるほどモブの内面を突き詰めていく物語かーという。どうやらPV見る感じ伍柏諭演出話数もしっかりありそうで非常に楽しみ。

7月青雑記

本当は奈須きのこのブログくらいの温度感を目指したいと常々思っているのだけど、あれは大御所作家がわざわざ質素で古風なインターネットの出で立ちをしたデザインで書くから魅力的に映るというのは恐らく多分にあって、そもそも目が悪いのであそこまで文字が小さいと自分が苦労するという。

まあ、それでも質素に慎ましく、というのが最近の抱負。『なるたる』の須藤のように、定食屋でお新香だけ食べる人間でありたい。そんなブログでありたい。

 

 

■ Engage Kissが面白い

絵もキャラも設定も話も10年前だなあとは思う。でもそのどれもがカラフルな熱量に満ちていて、見てて楽しい。もっとも古めかしいというだけであって、突飛さでは傑出してる。

記憶の一部を代償に悪魔と契約するというシステムが本当に巧くて、シュウのだらしなさを部分的に説明できてしまうのが切なく、記憶を切り落として戦闘するたびにアヤノの元カノ性が濃くなっていくのが儚く、キサラはとにかくシュウの傍に居れればいいというのが潔い。こう書くと結構しんどい運命を辿ってるはずなのに全然ラブコメ作品として成立してるのもすごい。

あとシュウとアヤノが成年済、キサラは数百歳以上という設定。良い。学園モノでなくともラブコメやってやるという強気。お互いしかフォローしてないインスタで間接的に匂わせ煽り合うのがいかにもキサラとアヤノの面倒くささという感じがして毎回笑ってしまう。

キサラの壁抜けを使った戦闘術や現状謎な部分が多いシュウの魔法弾なんかも中二心をくすぐられる。今後も楽しみ。それと、キサラ役の人シャフト好きなんだーって調べてみたらまさかの絶望リスナー。どことなくさよなら絶望放送じみているエンゲージキサラジオも併せて最近の一番の楽しみのひとつ。

 

 

■ max loveの小競り合い

って書くと田淵っぽい(細かすぎて伝わらない)。

IIDX実力テスト、なんとなく今まで静観してたんだけど第3回の特典はレジェンダリアやり放題とのことで、これまたなんとなーく課題曲のスコアを詰め始めてみたら意外に面白い。いつの間にかこういうのも楽しめるくらいにスコア力がついてたってことなんだろうけど、エルフェリア2, ワキシ墓, ポゼの3曲が急にAAA乗ったのはびっくりした。星12のAAAなんてあまり意識したことなかったんだけど、頑張れば結構いけるのかも。

かたやMAX LOVEの灰が課題曲だったりもする訳で、一応やらないと勿体無い。まあ初見正規で雑なスコア出して放置しとくか......と思ってたらライバルとの謎の小競り合いが始まって地味にこっちも楽しんでいる。ゲーセンへ行くたびに雑に10点ぐらい抜かされてて、内心「星12詰めとけや!」と思いながらこっちも雑に10点ぐらい抜き返す(実際は正規でバチバチに打鍵しているので息も絶え絶えである)。

その繰り返し。だけど実力テストでライバルのスコア抜くと妙にいつもより達成感があるから楽しい。あとファーフル墓ハードした。4827351で同色二重階段ガチ割れ。

 

 

■ 僕たちは空も飛べないし、些細なことが大問題なんだよなあ

今期田淵3曲ありまして、うち2曲は、まあ田淵なので結局好きになってしまうんだけど手癖だなという印象。特に誰彼スクランブルはかなりユニゾンの色が出てる。

デネブとスピカですよ。意味わからんぐらいやばい。DIALOGUE+で一番良い曲かも知れない。

僕たちは空も飛べないし、些細なことが大問題なんだよなあ。悩んでいてもお腹は減っちゃうんだよなあ。季節が巡ったらさっきまでの君はもういないんだよなあ。今日もダメ、はがゆいままのふたりだったなあ。僕らが生まれた地球ではそっちも重要なんだよなあ。

ニゾンなり声優音楽なり田淵が関わっている曲は随分長いこと大量に聴いてきたけど、ちょっとこの詞は群を抜いてる。そのぶん詞の強度の方が先行していて多少掴みどころのないメロディになっている気もするけど、堀江晶太の編曲があまりに綺麗なので何遍でも聴ける。何遍も聴いているうちにメロディもパズルみたいに解けて組み上がっていく。大丈夫。まじでやばい。

 

 

■ 壱百満天原サロメが描く絵や漫画の2値ペンの質感がイイ!

アンチエイリアスは、切れば切るほどイイ!

確実に絵初心者ではないよなー。絵チャでゴリゴリ描いてきた過去がありそう。色のセンスもかなり良い。4コマの描き方も明らかに巧い・・・。いしいひさいちの影響を感じる。

有名VTuberってなんかみんな絵の技術高いイメージあるけど、巧さで言えばサロメさんがダントツな気がしてる。最近の一番の楽しみのひとつ。

 

 

■ ぼっちざろっくとヤマノススメ4期とDIYが同じクールで放送される これが何を意味するか分かるか?

斎藤圭一郎とけろりらのタッグで殴ってくるぼっちざろっく / PV見る感じまた松本憲生一人原画回(30分枠で??)ありそうな雰囲気のヤマ4期 / フゴブロで見るタイプの素の松尾祐輔絵が何故かそのまま動いてるヤバいアニメことDIY。本来1クールに1本あったら充分すぎるレベルの芝居作画アニメが3本も同時に・・・?実質毎週フゴブロ2回更新・・・?これが何を意味するか分かるか・・・?

 

何も分からない。。。。

 

 

■ 台詞イントネーション作曲という音MAD界の新たな潮流

テ、ラリア(Metal) - YouTube

 

ホイッ!イイネッ!!セイカイッ!!ダイソツッ!!!バァ!ア”!ウ”ッ”!ギム!ハイ!シンッ!!_bossa-nova.mp4 - YouTube

 

ってなってんだよ

 

 

■ 私信

LINE:見てます

Discord:1週間に1回くらいの頻度で確認はします

Twitter:絵描き監視垢以外一切見てません

今後の間接的な生存報告は基本このブログのみと思っていただければ。気が向いてれば月イチくらいで何か書くとは思う。。。

 

じゃあそれで(=ω=.)

 

 

良かった音楽15選 / 22年4月-6月

CLANNAD AFTER STORY 第17話『夏時間』をご視聴中の皆さんこんばんは。僕の中で強く心に響く空の青色と言えばSSSS.GRIDMAN 第9話『夢・想』とこれです。

 

前回↓

umihanakuro.hatenadiary.jp

 

こないだ急に地雷を思い切り踏み抜かれる事故があって(関係各位に悪意は無かったんだろうしなんなら傷付いてるだなんて夢想だにしてないだろうけど)本当にものすごく元気が無い。浅い音楽語りを書き散らすのにも体力は要るんです。罪深いことをしている感覚はあって、生活基盤に問題を抱えていないのならばこんなもの書かないほうがよい。

 

 

全然関係ない青い雑記

・サンブレイク発売直前でモンハン配信が増える→毎日のようにうさ団子の歌(CV:阿澄佳奈)が聴こえる→『あすみさん@がんばらない』が聞きたくなって聞く→『ささみさん@がんばらない』がどうしても見たくなる→U-NEXTの初月無料契約をする というバタフライエフェクトがあった。邪神かがみが見た目もキャラも性癖すぎる。

・てか来期(夏)シャフト2本+龍輪2本+板村で合計5本ってすごいね。しかしポップで一風変わった原作をとってきて超楽しそうにアニメ作ってた頃の龍輪はどこへ。。。

・藤堂ユリカと紫吹蘭のまとめってどっかにないの?

・CV:神谷浩史の「おっくれってるぅーーーーーーーーー!!」が聞きたくて久々に『イリヤの空、UFOの夏』アニメ版見た。原作は人を選ぶが名作、アニメは問答無用で駄作と名高いけど、実はアニメ版も第3話だけは良くて、というか良いなんてレベルじゃない。もし他の話数も第3話と同じレベルで作られていたらフリクリと並んで語られる名作OVAだったんじゃないかとすら思う。特筆すべきは話の圧縮の質の高さと文化祭の実在感。前者は原作勢じゃないと伝わらないと思うけど、後者だけでも一見の価値がある。氷菓クドリャフカの順番編に肉薄する解像度の文化祭は、本当に、滅多に、無い。

宝石の国全話無料公開本当に助かった。個人的になるたるよりグロいと思ってるので背中押されてようやく原作追いつけました。そして「やっぱり"装飾"が無いと物足りないかも...」と思ってしまう自分を呪い殺したくなる。読めば読むほどにダイヤモンドは可愛く、可哀想

・会社の後輩が「ヘブバンの会話シーンで後ろ姿の立ち絵が出る珍しい演出はマブラヴが元ネタな気がする」と言っていて、なるほどと思って最近はマブラヴ オルタネイティヴver.をずっと聴いてる。

・ルリドラゴン絶対アニメ化まで漕ぎつけて小見川千明主人公頼む!!

・ほし12エクハ300曲見えてきた。

・いい加減まともに始めるのです。かがみだけに。

 

 

サカナクションシャンディガフ

バンドとしての成熟度の高さ。『プラトー』における宣言って例えばこういうことだよなあと思う。歌詞の気怠さもたまらないが、レコード音源みたいな弾き語りから全然自然に『忘れられないの』みたいな80年代シティポップの感じに繋げてくのが非常に気持ち良い。

ふと思ったんだけど、劇場版SHIROBAKOの『仕方ないのでやれやれ』も似たようなアプローチをしてるな。もしかしてフォークとAORってもともと相性良い?

 

鈴木愛理『ハートはお手上げ』

水野良樹ベストワークス入り確定と同時に本間昭光ベストワークス入り確定。とにかくメロディと音が良い。ベタベタな感じがあんまりにもかぐや様らしくて思わずクスリときてしまうし、同時に感動へと強く押し上げていく力もある。

 

吉岡聖恵『凸凹』

何気に今期水野良樹吉岡聖恵揃ってたんだっていう。15年前から知ってたけど声が良い~~。。アウトロのソロギターの音色が完全に緑黄色社会すぎておもろい。

 

fhána『Logos』

fhánaの小沢健二オマージュ最高濃度更新です。これが小沢健二オマージュ濃度歴代2位たる『愛のシュプリーム!』と同じアルバムに入ってるというのも面白い。

端的に言えば小沢健二の朗読を思い切りファンタジーに寄せてエレクトロニカの上に乗せたような曲。私事だが去年ほぼ同じアイデアで創作をして高い評価を得たので、「やっぱ今やるならこういう表現だよな」という共感があって嬉しかった。それはそれとしてこの曲、句読点の置き方や社会的テーマの交え方が本当に小沢健二すぎる。

 

harmoe『一寸先は光』

スタァライト声優の岩田陽葵と小泉萌香によるユニット。列車は必ず次の駅へ。いやほんとに。『It's a small world』はスタァライトの頃の表現から一歩踏み出した歌唱力が確かにそこにある紛れもない名盤。

Tomgggや田中秀和など所謂"強い"作家陣がなかなか硬派な感じで攻めていながらも凄まじいキャッチーさが同居していて、yuigotが提供したこの曲が一番好きです。

 

久川颯 (CV: 長江里加)『Packing Her Favorite』

はーちゃんらしさが溢れていながら明確に『14平米にスーベニア』がベースになっているところもあり、やっぱりはーちゃんの太陽みたいな元気で満ち満ちていて最終的になーちゃんと合流するような作りになっている名曲。久川姉妹は2人で1つであるっていう概念をここまで強固に楽曲で提示してくれるの本当に有難い。「いただきまーす」っていう合いの手に合わせてパックマンの効果音が鳴ってたり、遊び心にも満ちていてすごく良い。

 

Official髭男dism『ミックスナッツ』

ゆゆうたの切り抜き見てたら「掴みどころがなくてよく分からん曲」というコメントが散見されたが、Cry Babyの5000倍くらいキャッチーだと思う。

 

池袋詩歌(CV.楠木ともり)『全方向迷子カタログ』

スズム辺りのボカロっぽさを狙ってそうな結構ぶっ飛んだ曲。まあ彼の行いは許されてはいけないかも知れないけど、彼とそのゴーストライターたちが作り上げた新たな潮流は絶対あったよなあ、と久々に思ったり。下地がドラムンベースなのも絶妙に古臭くて良い。歌詞が切実で、歌い方が透明で、良い。

 

ハチワレ(CV:田中 誠人)『ひとりごつ~バンドVer.~』

トクマルシューゴベストワークス入り確定。

とある友達がLINEでちいかわ構文を乱用してくるのでいつの間にかちいかわ沼に沈められてたんですが、アニメの劇伴をトクマルシューゴが務めることが発表されたときから絶対にサントラ出してくれ!!と思ってて、実際にアニメ始まったらもうほんと最高にトクマルシューゴで、でも曲数少ないしサントラは厳しいのかなあとか思ってたらまさかのボーカル曲登場でしかもEDがそのインスト版でしかも配信リリース。ワァ...!

 

ヒゲドライバー『O-Ku-Ri-Mo-No Sunday! -ヒゲドライバー Remix-』

実は久川姉妹を推していながらこれの原曲はAメロが聞きづら過ぎたり韻の踏み方が無理やりだったりであんまり好きじゃなかったんだけど、remixと銘打たれるとこういうアプローチもアリだな、とすごく自然に聴けてしまって驚いた。加えてこれでもかってくらいにヒゲドライバーらしい音が詰め込まれていてものすごく良いremix。

『TO D@NCE TO TOO!』はアルバムを通しで聴くという概念が失われつつあるいま本当に珍しい名盤。

 

しぐれうい『粛清!! ロリ神レクイエム☆』

シンプルに声の演技が上手い。キラキラ~な感じで歌ってそうなところと目にハイライト無い感じで歌ってそうなところの差がえぐくて普通に助かる。あっ....あっスミマセン.....(ニチャア となる。ビームも撃てる。粗品への煽りか?いや、真面目な話、粗品『ビームが撃てたらいいのに』は「言いたいこと、本当のことが言えたらいいのに」ってことだと思ってて、もやもやしてるときに部屋で一人でういビームういビーム言ってるだけでも幾分か心は晴れるんですよ。

 

amazarashi『1.0』

眠れない夜を力に変えてくれる歌のひとつに数えて後世に語り継ごう。これは。ミスチル箒星と並べて。誰か頼んだ。

 

花譜『蕾に雷』

長谷川白紙と花譜の相性が良いのは自明すぎて、自明すぎるが故に委員長の『光る地図』より全然キャッチーに振ったのには驚いた。

 

sasakure.uk『フューチャー・イヴ』

今年リリースだと白上フブキ『KINGWORLD』もかなり好きだけど僅差でこっちで。まあ、言うまでもなくめちゃめちゃ良いよね。初音ミクの今を示す曲としてあまりにもかっこいい。

強いて言えばこの今の音色でアオゾラハルサイトくらい青春なのを聴いてみたい。EveとNumaが廻廻奇譚と同じ音色で群青讃歌を実現したのと同じように。

 

ClariS×TrySail『オルゴール』

最近の渡辺翔は『Clover wish』や『ピンキーフック』みたいにシンプルで綺麗なメロディを書きつつも『天使のagape』や『ケアレス』みたいに物語性を追求して凄まじい譜割りで歌詞を詰め込んで決して綺麗ではないメロディラインで魂に強く訴えかける印象があって、『オルゴール』はその折衷案のような曲。湯浅篤による編曲も相変わらずまどマギ関連楽曲としての統一感を濃くしていて素晴らしい。

あと個人的に注目したいのが渡辺翔まどマギ関連楽曲の命名規則について。本人発信なのかは分かりませんが、ClariSならカタカナ4文字で揃えてて(『コネクト』『ルミナス』『カラフル』『ケアレス』)、TrySailなら平仮名4文字で揃えてる(『かかわり』『うつろい』『ごまかし』)。このいずれの法則からも外してきたのがすごく良かった。本作が衝撃的なコラボ楽曲であり物語の結末であることの紛れも無い証左。往々にして優れた楽曲は曲名からして優れたデザインがなされていると思う。

 

以上。

青い雑記とか未来の注目音源とか

元気はないけど生きています。今日の一曲は新沼謙治の『月と王子』です。新谷良子の『月とオルゴール』でもいいです。

長くもないし特別な意味もない、純度100%の雑記。

 

 

アニメかぐや様はなんでこんなに面白いのか

毎期5本くらいに絞って楽しむのが主義なんだけど、仮に沢山見る派だったとしてもやっぱりかぐや様のアニメ表現の面白さは断然今期トップにつけると思う。

何故こう思えるのか考えてみる。

原作の時点でキャラが優れているのは言うまでもないことだけれど、どれだけ優れた原作があっても少しの油断で一気にだらしない作品になってしまうのがアニメの怖いところ。そこへいくとかぐや様3期の本編の作画は特別優れている訳ではない。演出もパーツ単位で見るととっ散らかっていて全く正攻法ではない。となると編集が優れているのかなと思って調べてみると、松原理恵という人は化物語以降のシャフト作品で軒並み編集を務めていた。

なるほどねー、やっぱり重要なのは座組みか。これはたぶんそれらしい結論のひとつ。監督・畠山守(小俣真一)、劇伴・羽岡佳、撮影・松原理恵っていうシャフトシャフトした座組みが本作の完成度をがーっと押し上げている。縁の近さ。縁の近さなんだよな・・・当たり前のようで忘れがちな大切なこと。その上で個々の能力が高ければなお良いというだけのこと。

 

作品の向こうに作り手の表情が透けないという恐怖

先述した5本は今期で言うとかぐや様, まぞく, 恋は世界征服のあとで, かぎなど, スパイファミリー辺りになってくるんだけど、だからスパイファミリーって好きは好きなんだけど、如何なるシーンからも遠藤達哉という人間がどういう表情で描いたのか全く伝わってこなくて最近怖くなってきた。鳴かず飛ばずな作家だったのが林士平の手腕によって売れっ子に導かれたというのは知ってる。ので林士平の商魂ならめちゃめちゃ透けて見える。いや、編集者としてすごく立派なことだとは思いますが。

 

ClariS × TrySail『オルゴール』という名曲

ベストアニソンを決めるのがこれほど難しいクールも珍しい。『More One Night』や『ひかり、ひかり』などがあった伝説の2017秋期を思い出すほど。そんな中食い込んでくる一曲に、世間的な知名度は低いけど『オルゴール』があったりする。マギレコ最終シーズン(シーズン?)ED主題歌。

最近の渡辺翔は『Clover wish』や『ピンキーフック』みたいにシンプルで綺麗なメロディを書きつつも『天使のagape』や『ケアレス』みたいに物語性を追求して凄まじい譜割りで歌詞を詰め込んで決して綺麗ではないメロディラインで魂に強く訴えかける印象があって、『オルゴール』はその折衷案のような曲。湯浅篤による編曲も相変わらずまどマギ関連楽曲としての統一感を濃くしていて素晴らしい。

あと個人的に注目したいのが渡辺翔まどマギ関連楽曲の命名規則について。本人発信なのかは分かりませんが、ClariSならカタカナ4文字で揃えてて(『コネクト』『ルミナス』『カラフル』『ケアレス』)、TrySailなら平仮名4文字で揃えてる(『かかわり』『うつろい』『ごまかし』)。このいずれの法則からも外してきたのがすごく良かった。本作が衝撃的なコラボ楽曲であり物語の結末であることの紛れも無い証左。往々にして優れた楽曲は曲名からして優れたデザインがなされていると思う。

 

サロメさんが本当に目指しているのはお嬢様ではなく一般女性

大前提として、今の配信スタイルを続けていると間違いなく体力と精神力が保たない。彼女にかかる激烈な重圧はいくつもあって、そのどれもがあまりにも大きすぎる。口調の制約、喉への負担、10万人を超える同接、100万人を超える登録者数、同期がいないということ、自治厨、こういうタイミングで必ず発生する普段Vなんか見ちゃいないRP原理主義者たちのでかい声。

だからむしろ、サロメさんの今後は「一世を風靡したお嬢様コス」から「ありのままの一般女性」を目指していく人生になる。「いつか百万点のお嬢様に」という言葉の裏にはそういう切実な想いがある。密やかながら既にこれは実行に移されていて、twitterの日記絵や他ライバーへの不器用なアプローチは泣けるほどに小市民そのものだったりする。

壱百満天原サロメは人間である。えにからの商売道具である以前に人間である。でないと、彼女の行動が本当に報われない。

 

山田尚子最新作発表

どうやら単発のオリジナルアニメMVらしい。水沢悦子の絵が動くのって初?

曲はラブリーサマーちゃんが担当というのも声出た。山田尚子マジで音楽オタクすぎ。

 

JNTデザインのガンダムが本当にかっこいい

頭身が低くて一見ちょいダサなんだけど洗練されてる感じが非常にJNTっぽい。創作の本質って落書きの延長だと思ってるんだけど、JNT以上にそれを体現しているクリエイターを見たことがない。

最近TVアニメまわりでの仕事が多いけど、村上隆からは離れたんだろうか?

『水星の魔女』、すげえ楽しみです。ガンダムにまともに触れるのは初めて。See-Saw『あんなに一緒だったのに』はガンダムオタクとカラオケ行くとめちゃめちゃ歌いますが。。。(これしか知らない)

 

川嶋亜美という存在と岡田麿里という存在

最近、とらドラを全話見た。ヒューマンドラマの名作だと思う。超平和バスターズで作っているし16話の沼田誠也パートがあまりにも有名だから分かってはいたんだけど、平均的な作画のレベルが名実ともにすごく高い。強い気持ち・強い愛と作画が呼応してバチっとはまってると、ああ、今アニメ見てるなあ、と思う。

俺の中で川嶋亜美という存在はだいぶ尾を引くはず。最も等身大に逡巡してるのは櫛枝みのりだが川嶋亜美の台詞の端々に見える解像度の高さにいちいち惹きつけられてしまう。キタエリの背伸びした色っぽさも非常にうまくはまっている。この愛すべき人間臭さ、というか作品全体の強烈な感情の迸りはやはり岡田麿里の手による部分が大きいんだろうな。次回作が尚更楽しみになった。

 

最近なんか菅野よう子ばかり聴いてる気がする

YUKI『坂道のメロディ』とAKINO with bless4『君の神話~アクエリオン第二章』ばかり聴いてます。それだけ。

 

未来の注目音源情報

・harmoe

スタァライト声優の岩田陽葵と小泉萌香によるユニット。

6/22(えっもう明日じゃん)に1stフルアルバムがリリース予定で、yugot, Tomggg, KOTONOHOUSE, やしきん, 田中秀和, やぎぬまかな, 三森すずこ, 辻林美穂らが参加。やってる。

・アサルトリリィ

言わずと知れた俊龍と神田ジョンの良い曲が無限に供給されるコンテンツ。

8/3にフルアルバムが2枚リリース予定で、俊龍と神田ジョンの他にもyuigot, 伊藤翼, 結城アイラらが参加。やってます。

・IDORY PRIDE

初っ端から清竜人とか沖井礼二とかを起用してだいぶやってたコンテンツ。

6/29に1stEPがリリース予定で、HoneyWorks, Q-MHz, 田村歩美, 渡辺翔, 渡辺拓也, 北川勝利らが参加。やってるね。

楠木ともり

声優として引っ張りだこな傍らシンガーソングライターとしても活躍する傍ら、実はキャラソンがずっとアツいことに気が付いた。まあそもそもバンめしが盛り上がってた頃に復帰したてのやぎぬまかなからゴリゴリ楽曲提供受けてた時点でという話ではあるんだけど。

youtu.be

youtu.be

これどっちも今年の曲なんですけど、なんか全然予想しないところから急に全然すごいのが出てくる。

 

ではそろそろ、この記事も人生もおしまいです(CV:神谷浩史)

最近出掛けてないときはずっとさよなら絶望放送を聴きながらCelesteのmodをやってます。年頃にリアタイでこれ聴いてたら確実に声優オタになってたと思う。あぶねー。まあ今も大概ですが。。。

俺が死んだら棺にはエンヤのCDじゃなくて絶望放送のDJCDを入れといてください。

 

以上。

 

22年冬春アニメOP/ED演出5選 + かぎなど2期怒涛の全話感想

おはこんばんちわなら。それはそれとして午前0時の狭間で夜間飛行疲れの僕は宇宙なので、まずはこれまでのかぎなど2期!!全話雑感でも書こうかな。こんなちっぽけな筆慣らしが僕らのプレリュードたらんことを。

 

 

かぎなど2期怒涛の全話雑感(随時更新)

13話 | 春原と西園さんのキャラ立ちの凄さがよく分かる動画

14話 | 死んだ世界戦線のメンバーがまた楽しそうにやってるだけで俺は嬉しい

15話 | ユイの「ひなっち先輩」呼びがアニメで聴けて感涙(キャラコメンタリーのみで登場のはず)。諒の暗黒面は2期でも絶好調

16話 | 風子はこうしてずっとみんなに愛されててほしい。ABの劇伴は本当に優れてて、場の雰囲気を一瞬で持ってく力がある。天使が麻婆豆腐食べてるだけで面白いのずるい。直井が音無にデレてるだけで面白いのずるい。あゆと名雪Last regretsは絶対に音源化してほしい

17話 | はるちんキタ―――(゚∀゚)―――― !!関根と入江キタ―――(゚∀゚)―――― !!佐祐理と舞キタ―――(゚∀゚)―――― !!『青空』が流れるシーンは完全にギャグではあるんだけどAirで一番好きなキャラが晴子なので思い入れが強すぎてなんか普通に泣けてしまう

18話 | ゆりっぺの歌下手設定活かしてくるかと思ったけど違った。クドの『one's future』が可愛すぎて音源買った(歌上手くなったんだなあと思った)。恭介はあんなんでもやっぱりかっこいいと思えてしまうからずるい。My Song!?こんな序盤で!?。それと便座カバー

19話 | 遂に大山メイン。流石にキャラコメンタリーほどの暴れっぷりとはいかなかったみたいだが結構喋っててよかった。Air組は観鈴のゴールネタばかり擦られがちだが何気に神奈と裏葉もキャラが濃いので良い仕事してる。ことみちゃん可愛い

20話 | 1期含めたこれまでの話数の中でも3本指に入るくらい好き。1期からずっと藤林姉妹が闇落ちしてるのが本当に面白いけど杏はもうひとつの世界杏編ですらも智代編に比べるとドラマ性や朋也の気持ちの向き方がやっぱり一枚落ちてしまうのでもう仕方ないんですよ。ただ、CLANNADで一番好きなヒロインが杏な人間として言わせてもらうと杏は本当に充分頑張った。幼稚園の先生になるって夢叶えてまた朋也の近くに居られただけで、もう、本当にな。。。小毬ちゃんはあの物語の構造上いくらパンツを見せたところでサブヒロイン確定ではあるが、あんなにグレてるとは思わなかったので面白かった。名雪は本っっっっっっっっっっっっ当に同情する。いや勿論あゆも好きではあるけど、恋愛はな、本当にな、タイミングがな。。。でもタバコ吸ってそうなくらいグレてたので性癖だった。ゆりっぺは恋愛感情あんのかよく分からんけどヨゴレ役ができるのは芸人としての強みだと思う

21話 | 美佐枝さんが遂に来たけどとんでもないことを言い残していった。眼鏡智代良いよな~~。ゆりっぺがなんか国崎やゆきねえと普通に仲良くしてて感動してしまった。ユイがギターでぶん殴るのはユイ→AB→平松禎史フリクリってことでいいですか?(微妙)(でもニコニコでコメント見てたらフリクリを連想してる人が結構いた)

22話 | 負けヒロイン団、絶対に定着して海産同盟と同じくらいの地位を築いてほしい。

23話 | 

24話 | 

 

 

閑話休題(正しい用法)。

 

かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- ED

コンテ・演出:大野仁愛

https://youtu.be/sVoz_fH59Ew

大野仁愛は1期EDのコンテ演出も手掛けた気鋭の若手アニメーター。1期EDもそうだけど、500000%本編には出てこないアイテムに溢れていて趣味全開な感じがすごく良い。こんなのどう見てもカロリーやばいしデッドな進行が想像に難くないわけだけど、作家が楽しんで作るものは摂取する側にも伝わってくる。

しかも今回はコテコテの古めかしいSF。鈴木愛理『ハートはお手上げ』(水野良樹ベストワークス入り確定)がもう昭和か?って感じのコテコテなラブソングなのでそこに合わせにいったんだとは思うけど、作監が久貝典史(キャラデを務めた代表作に『ACCA13区監察課』など)なのが本当に凄い。クセが強すぎてマジで似てない、特に早坂が全然似てない(この"似てない"というのは通俗的に"キャラ表から離れている"ことを意味し、アニメーターや作画オタの間でよく用いられる語彙)。1期EDは本編キャラデの八尋が作監やってたからまだギリギリ見やすい映像だったけど今回は容赦の無い久貝典史絵に大野仁愛の趣味が乗っていて完全にやばい。でも俺はこういうOP/ED演出が大好きなんです。もちろん本編の雰囲気と照らし合わせて逸脱しちゃいけないラインはどのアニメにもあるけど、OP/EDって本編じゃ絶対作れないような画面を作れる場だと思ってるので。

あと、"似てないけど自然に認識できる"というのは赤坂アカによる大元のデザインが優れてる証拠でもあると思ってます。それが必ずしも作品の良し悪しに繋がるとは限らないけど、少なくとも売れ線の作品にはこの傾向がある。原作者の絵柄のみに頼らなくてもいいというのはメディアミックス展開においてどう考えても強い。だってほら、例えば鬼滅のSDぬいぐるみ見てどれが我妻善逸か分からない人なんていないでしょう。だから今回みたいなED映像も実現できる。

 

 

カッコウの許嫁 OP

コンテ・演出:竹下良平

https://www.youtube.com/watch?v=XWB5xEzIfzo

いきものがかり緑黄色社会もまあまあ好きなので吉岡聖恵『凸凹』はずっと聴いてたんだけど、俺が見ないタイプの作品だなーと思ってたから映像は完全にチェック漏れてて。それである日youtubeのサジェストに出てきてなんとなく見てみたら全然やばくてビビったってワケ。

岡崎体育『MUSIC VIDEO』の歌詞を引用するならばお手本のような「2分割で男女を歩かせて最終的に出会わせる」演出がまず来て、Bメロ後半の、おっ出会うか出会うか?って感じからサビでフレーム外れてだんだん左右が繋がってってうおおおお出会ったーー!!って快感がベタだけどシンプルに良い。と思ったらそこへ追い打ちでタイトルロゴ。サビ頭で。マジか。いやマジかかっこよすぎる。ドタマぶち抜かれた感じでした。サビで初めてタイトルロゴを出すという試みは稀にあるけどやっぱり一般的では到底ないし、ここまで効果的なのはキルラキル後期OP以来なように思う。

エロマンガ先生やわたてんOPの頃の竹下良平って割とシンプルな画面を作るイメージがあったんだけど、先輩がうざい後輩の話OPから一気にリッチな画づくりに舵をきった印象。物凄く努力の人なので、一生現役かもしれない。

 


平家物語 OP

コンテ・演出:山田尚子

https://www.youtube.com/watch?v=iL0Nh-Ir4Y8

山田尚子のOP/EDと言えばけいおんシリーズEDや中二恋シリーズEDに見られるような徹底的にキャラクターをフィーチャーする(あと色気を与える)演出が特徴的だけど、平家物語はそういう作品じゃないのでそういう演出にはならなかった。でもいざ見てみると紛れもなく山田尚子の映像でしかないという。

そこにあるのは圧倒的な実在感。聲の形やリズに肉薄する画面をテレビシリーズでやっていきますよという宣言。足元、足元、足元、美術とキャラの同居、抜けるような青空、カメラ、カメラ、カメラ。羊文学『光るとき』の力強い音と歌詞とともに視聴者をぐいぐいと引っ張っていく。

余談ですがキャラをフィーチャーする路線については阿佐ヶ谷の某作品でしっかりやってるのでもし京都に戻ってキャラものやるとしても安心だと思います。

 


まちカドまぞく 2丁目 ED

コンテ・演出・原画:山川吉樹

https://www.youtube.com/watch?v=3LcSZgTZ6ko

1期に引き続き山川吉樹のコンテ演出一人原画。キルミーベイベーED路線のやつ。

本編の絵とはかけ離れた極端なデフォルメとゆるゆるな線で展開される、まぞくらしいドタバタな世界観。コーロまちカド『宵加減テトラゴン』は前作『よいまちカンターレ』に引き続き伊藤いづものワードセンスが迸りまくっていて、ついてこれる映像表現が正直これ以外思いつかない。

背動もあって楽しい。余談だけどJ.C.STAFFは身の丈にあった省力アニメを頑張る方針になった(2017-2018辺りが本当に酷かったので方針を見直した?)と思っているので、OPにも背動あるのは割と驚いた。

 

 

SPY×FAMILY OP

コンテ・演出:石浜真史

https://www.youtube.com/watch?v=U_rWZK_8vUY

みんな待ってた石浜OPです。神。特に俺が語るべきことも無いな......。

強いて言うならば1:04-1:10辺りの石浜濃度はここ数年で最大な気がする。アニメスタイルを毎号読んで石浜のイラスト表現を見てると分かりやすいかもだけど作画オタ専門誌すぎて身内で持ってる人ガチで俺以外見たことありません。あ、でも最近画集が出たので参照しやすくなったんじゃないでしょうか。

 

 

以上です。

 

マギレコ最終話は普通の少女たちが迎え得る精一杯の結末だと思う

※考察とかではなくただの手短な感想メモ

 

結局ねむ灯花ういが幸せになる未来は無かったという意味ではバッドエンドなんだろうけど、むしろこの結末じゃなかったらマギレコがマギレコである意味は全然ないというか。なんかすごい叩かれてるけどいやそれは踏み込めてなくない?というか。

超常的な力を発揮して因果律書き換えてハッピーエンドへ捻じ曲げていくのは『マギレコ』ではなく『まどマギ』の役目だと思う。アプリの方はやってないのであまり踏み入ったことは言えないが(新キャラが出たら変身バンク眺めて演出と原画誰なのか予想する程度)、やっぱりまどかとほむらは普通の人間じゃないんですよ。キュゥべえの想定を遥かに超えて宇宙の法則を塗り替える力を持ってて、極端に言っちゃうとまどマギはそれに振り回される少女たちの物語。

対してマギレコは、まあ勿論フィクションであるという前提は踏まえなきゃいけないんだけど、たぶんギリギリ"普通"の範疇の少女たちがなんとか理屈をこねくり回して魔法少女の運命を打倒しようと頑張る物語。ドッペルとかウワサとかキュゥべえの力を分散みたいな新しい仕組みをガンガン設けてずーーっとソウルジェムの穢れをたらい回しにする様子はほんとまるで普通というか、「ああ、やっぱりまどかとほむらが異常だっただけで、普通に考えて一朝一夕でこの運命から逃れられるわけないよな」と毎話強く実感させられた。

で、たらい回しにも当たり前のように限界が訪れたのでせめて複数人が犠牲になって厄災を止めましたよという。まどかみたいに円環の理としてこの宇宙に居座り続けることができるわけでもなく、ただただ普通の人間が持ちうる精一杯の勇気で魔法少女の運命と自らの罪を抱えて。

 

 

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ところで、今のシャフトは長田, 川田, アベゲン, 山村がめちゃめちゃ頑張ってギリギリ保ってないくらいにやばいのでアニメーターの待遇をきちんとしてほしい。アベゲン山村はもう超ベテランだから骨うずめそうだけど、あんまりだらだらルミナスウィッチーズとかやってたら廻天の前に長田川田は抜けちゃう気がする。若いから。

いやRWBYやってくれるのは嬉しいんだけどね...。

 

 

以上

 

良かった音楽15選 / 22年1月-3月

ほとんど備忘録的なものに過ぎないチラ裏メモをもう気付けば結構長いことやってて、最近ようやく気付いたんですが半期でまとめてるとどうしても下半期のメモに取りこぼしがあるんですよね。何故なら年末はなにかとごちゃごちゃ大抵バタバタ(なるまるまーる)でその年の総括に取り掛かるので手一杯なので。

あじゃあ、四半期でやってみるかと。少なくとも僕の眼に今の音楽はこう映ってますよというのを。色々なアレとは裏腹に超内向的な僕ですが、でもそれが故に日々ものすごく色んな創作を摂取して、せめて僕自身は信じてあげたい僕が全面的に信用している僕の審美眼を、僕は持っているので。その足跡はなんとなく残してみたい。

あと、たまにはちゃんと恒常的に音楽聴いてますよアピールしとかないとね、僕の場合、生きてるか心配されちゃうので。

 

そういう訳で2022年1月-3月の良かった音楽15選です。

春m3直前で引越し直後で全然暇ではないので手短に。ならなかったね。。。音楽がね、好きやねん。。。。

 

 

じん『FREAKS』

https://www.youtube.com/watch?v=l0BkY36DPEo

作詞・作曲・編曲:じん

暫定今年のベスト。

"じん"としての1st『アレゴリーズ』収録曲で、初回限定盤Aの特典ディスクとして所謂バーチャル・シンガーver.が幾つか用意されてまして、5曲中4曲は可不が歌ってるんだけどこれだけ初音ミク。しかもラストトラック。どう考えても特別な意味を感じずにはいられないですよね。

同アルバムは昨年リリースの名曲『後日譚』『消えろ』をはじめとして感傷に振り切った曲が多い中この曲は『如月アテンション』の系譜を感じさせるアッパーポップで、もうイントロ2秒のギターとエレピで勝利が確定してしまう。それに手癖まみれの歌詞とメロディが淀み無く繋がっていって、でも手癖まみれだからこそ、初音ミクとじんが生きてきた証があまりに鮮烈に響く。そういう人間賛歌です。

 

花澤香菜『Don't Know Why』

https://www.youtube.com/watch?v=C6Sp3DF0T6s

作詞:北川勝利・藤村鼓乃美
作曲:北川勝利
編曲:acane_madder・北川勝利

6th『blossom』収録。80年代ニューウェイブを彷彿とさせる『Don't Know Why』、ミドルテンポROUND TABLE路線でありながらも『magical mode』から意識されている中国展開を踏まえてアジアンなつくりになっている『Moonlight Magic』、ポルカドットスティングレイの音楽性が全面に押し出された『SHINOBI-NAI』など様々なベクトルが詰まっていてとても良いアルバムです。

でまあ、この曲が特に何から何まで優れていて本当にすごい。タイアップの無い花澤香菜音楽と言えば北川勝利なだけあってもう随分長いこと一緒にやってきてる訳で、花澤香菜の歌声以外絶対に考えられない。譜割りも歌詞もメロディも編曲もぜんぶ流麗すぎて怖い。。。いや、これがいつものポスト渋谷系ならまあそれはそうという感じなんだけど、全然急にニューウェイブリバイバルやってこの完成度なのマジで怖い

 

カシ・オトハ『Escape』

https://www.youtube.com/watch?v=7fgeS5CcjME

作詞:牛肉
作曲:長尾洋輔
編曲:ハヤシべトモノリ

VERSEⁿ所属のVTuberのオリジナル曲。キャラデに堀口悠紀子赤坂アカ、raemzらを迎えてる辺りでもう既に完全にイカれてるんですが、ソニー・ミュージックレーベルズなので音楽面も惜しみなくやりすぎちゃってます。

このカシ・オトハという子は普段から弾き語り配信をメインに据えているくらい音楽に特化していて、めちゃめちゃ綺麗で透き通った声にポスト渋谷系ネオ渋谷系文脈が突然ぶち込まれておれは頭がおかしくなってしまった。。。間奏で唐突にスパソが主張してくる感じが最近のハヤシベトモノリっぽくてとても良い。

オザケンのツアーも楽しみだけど、今年の渋谷系語るならとりあえずこれ聴いとかないと何も始まんないと思います。

 

田所あずさ『箱庭の幸福』

https://www.youtube.com/watch?v=8xronI95g38

作詞:大木貢祐
作曲・編曲:神田ジョン

2022冬アニソン個人的ベストはダントツでこれでした。

とにかく神田ジョンによる作編曲部分の完成度が異常で、田所あずさの歌唱力も上がりすぎててやばい。初めて聴いた神田ジョンの曲はアサルトリリィの『Heart+Heart』で、いち作家として明確に意識したのはその少し後なんだけど、その頃はあー言われてみれば堀江晶太譲りの青春青春した作編曲で良いなあくらいの感じだったんですが『きゃんとすとっぷ・ふるーてぃー』辺りから制作ペースの速さとクオリティの安定感がバグってることに気付きはじめ、そこへ急に全然アニソン文脈っぽくないエレクトロニカ的アプローチを詰め込んだバラードを提示されてあーはいはい完全にヤバい人ねこの人という感じ。

この曲があまり知られてないのは本当に勿体ない。田所あずさも『So What?』の頃は割と張り上げて高音出すイメージが強かったのに(まああれは田淵智也堀江晶太がそういう曲を提供したというのもあるけど)裏声が本当に綺麗になってる。

 

Limonène『ヨミビトシラズ』

https://www.youtube.com/watch?v=vEhZzJM-8DM

作詞・作曲・編曲・総監督:サノカモメ

Limonèneの集大成は1stの『Evergreen』で既に成っている気がしていて(本当に恐ろしいことなのですが)、その先にあるkamome sanoの集大成のような作品。『線香花火』であったり、『#00A9EF』であったり、『archive::zip』であったり。文学的で文化的な歌詞とメロディにカモメサノエレクトリックオーケストラ路線の編曲が乗るとこうなるのか、という。

何より特筆すべきは歌詞です。取り急ぎ手短に表すなら、"歌詞のテキストを見ただけではどこがAメロでBメロでサビなのかさっぱり分からない"というのが最大の魅力であり最奥の技巧であるように思う。まず感傷的な散文詩の羅列をひたすら浴びせられるのが気持ち良いという感覚があって、次に物語に触れて核となるメッセージに気付く瞬間が来る(と同時に、時間が止まる)。最後に巧みな韻の踏み方で音楽全体がきちんとポップスとして成り立っていることを理解する。

そしてやっぱり、ボーカルは月島春果じゃないといけない。月島春果(みかん汁)は、すごく歌唱力が高いという訳ではないと思うんだけど、眩しいくらいに人間らしくて情感に強く訴えかけてくる歌声を持っていると思うんです。

 

Mrs. GREEN APPLE『ニュー・マイ・ノーマル』

https://www.youtube.com/watch?v=E7YAf0O02Ms

作詞・作曲:大森元貴
編曲:Mrs. GREEN APPLE・山下洋介

今回の15選に邦ロック文脈って全然無くて、というのも直近1年ずっとしっくりきてないんです。アルバム単位で良かったなと思えたのはパスピエとPK shampooくらいで、シーンとしてはなんとなくみんな前進しあぐねているような感じがある。今思えばテン年代は自由に満ちていた。ゼロ年代の「みんなアゲてこ~!」的な流行も今の「みんなしんどいよね」的な流行も無くて。

ここでミセスが約2年ぶりに活動再開。いや、こいつ誰?大森元貴?これ大森元貴か?というくらいに変わり果てたビジュアルで鮮烈な登場を飾ったのはまあ置いといて、ほんと自由で希望のある曲を引っ提げてきた。いつものミセスと言ってしまえばそれまでなんだけど、それはもしかしたら活動休止中にシーン全体を見渡してテン年代の感覚を大事にしておいたということかもしれない。

 

白坂小梅 (CV: 桜咲千依), 久川凪 (CV: 立花日菜), 関裕美 (CV: 会沢紗弥), 森久保乃々 (CV: 高橋花林) & 椎名法子 (CV: 都丸ちよ)『かぼちゃ姫』

https://www.youtube.com/watch?v=KWBQJx9rjFE

作詞・作曲・編曲:ササキトモコ

昨年のデレステ内での実装時から話題を呼んでいた、ササキトモコワールド全開な一曲。フルがこないだリリースされました。

たぶんササキトモコが提供したデレマス関連曲の中で最もササキトモコ濃度が高い。いまだにセラニポージを聴きまくっている僕が言うのだから間違いないと思います。そして驚いたのがなーちゃんの声との親和性の高さ。ササキトモコ濃度を極限まで高めるとメルヘン世界になるので、可愛いだけじゃないどことなく超然的な声が合うのは必然と言えたのですがまさかここまでとは。

フルの構成がまたすごくて、「そこで運命の二人は出会うの」のコードの解決がめちゃめちゃ好きなんだけどここに森久保のパート充てたの天才。

 

やなぎなぎ『White Spell』

https://www.youtube.com/watch?v=wR7Txo3Vmh0

作詞・作曲:麻枝准
編曲:MANYO

まあこれを2020年の曲という訳にはいかんだろうということで。満を持して今年稼働開始した『Heaven Burns Red』メインストーリー第2章の曲です。

ヘブバンが本当に良いゲームで毎日めちゃめちゃやっててAIR,Kanon,CLANNAD,リトバス,AB,Charlotte,神様になった日と全部しっかり摂取しておいて本当に良かったという話は別の機会にするかもしれないししないかもしれないけど、とりあえず一言だけはっきり言える客観的事実があって、今の麻枝准かなーーり筆乗ってますよ。

『星の墓標』『Before I Rise』『Dance! Dance! Dance!』『White Spell』でかなり悩むんだけどいま一番好きなのは『White Spell』ということでここはひとつ。。。一番麻枝准らしさがコンパクトに詰まってて曲としてのすわりが良くて、感傷的でありつつもかなり繰り返し聴きやすい。いや、ここで挙げた4曲は全部めちゃめちゃ良いですよほんとに。そのくらい今の麻枝准やばいです。

 

kZm × 佐藤千亜妃今夜はブギー・バック nice vocal × 水星』

https://www.youtube.com/watch?v=2pkNQuYgigw

作詞・作曲・編曲:(ブギーバックと水星なんてみんな原曲知ってるので略)

きのこ帝国が好きなのでこっち。

今夜はブギー・バック』も『水星』もあまりにも有名すぎるしこれまでも散々有名アーティストにカバーされてきた2曲だし、今更特段語ることもないのですが、強いて言えばこの色褪せない2つの名曲をミックスして凄まじいカロリーのCM作って再ブレイクさせてくれてありがとうという気持ち。

youtubeの再生数もすごいし有線とかで散々流れてるのでいまの中高生にも届いていることでしょう。時代性にマッチしてるし。良い音楽が連綿と受け継がれていく瞬間を目撃できたのはありがたいです。水星は普通にリアタイ世代だけど(高校時代の俺は校内に数多いるロキノン厨でありながらも既にかぶれてマルチネ文脈にがっつりリーチしていた)、今夜はブギー・バックは流石に二回りくらい世代が違うので。

 

羊文学『光るとき』

https://www.youtube.com/watch?v=qknDI1k39Ic

作詞・作曲:塩塚モエカ
編曲:羊文学

僕は平家物語FODの先行配信で全部見てるので去年末にも触れてるのですが、フルのリリースは今年なので。

羊文学の音楽は、なんというか淡々と人間たちのありのままの今を歌うのでフル尺になって凄まじい曲展開が聴けるとかそういうのはたぶんないんだけど、だからこそギターの余韻とか残響がより心に留まりやすくなる感じがある。オルタナだしね。

でもやっぱり山田尚子による演出があまりにも素晴らしすぎて、フルで音源聴いてると結局映像付きでアニメ尺の方も聴きたくなってしまうという。

 

名取さな『モンダイナイトリッパー!』

作詞・作曲・編曲:sasakure.UK

今年の名取さな誕生日ライブの限定CD『名取さなミュージックコレクション Vol.2』収録曲。Vol.1のシークレット枠には田中秀和がいましたが今回はsasakure.UKらが名を連ねました。

昨年のスマッシュヒットである『トンデモワンダーズ』をアップデートして名取のキャラクター性に寄せたような一曲。トンデモワンダーズのメッセージ性はいささか難解すぎる部分があるので(去年の冬コミでセルフライナーノーツ本みたいなのが出てて、それ読んで初めてちゃんと理解した。ちなみに特典ディスクにmami歌唱の有形ランペイジver.が収録されててめちゃめちゃ良いのでオススメ)、こっちの方がシンプルで好きかもしれないです。

名取の声にもあってて、元気いっぱいで微笑ましい。

 

長瀬有花『オレンジスケール』

https://www.youtube.com/watch?v=D9H--94-gxE

作詞・作曲・編曲:いよわ

1st『a look front』収録曲。長瀬有花の音楽は本当に面白い。いまインターネット音楽で最も注目すべきアーティストの一人だと思います。

この子最近コアな音楽好きの間で話題だな・・・?

→あー、グッバイ宣言、新宝島、オドループ、ふむふむ・・・。

→・・・ッ!?

→『チキンライス』『琥珀色の街、上海蟹の朝』『空耳ケーキ』!?しかも最初に投稿された歌ってみたが『放課後ディストラクション』・・・!?

明らかに只者じゃない。"だつりょく系"を謳う特徴的なハスキーボイスを持ってる、ここまでは本業シンガーじゃなくてもときどき出てくる才能だからまあ分かる、ただ、恐らく俺と同世代か少し下くらいだと仮定して、このラインナップは普段から異常な量のポップス聴いてるマジモンの音楽オタクじゃないと実現できないし再生数の伸びも期待できない。本当に音楽が好きなんだと思います。

本当に音楽が好きなシンガーには(運もあるので必ずとは言えないのが悲しいですが)得てして良い曲が集まってくる。『a look front』はそれを体現してくれたような気がします。『駆ける、止まる』『fake news』やアルバム未収録の『白昼避行』『ラヴベジ』も好きですが最近いよわにはまってるのでこれで。所謂「歌ってみろ」な初期いよわ音楽も好きですが最近の人間でも歌いやすい感じの路線も好きです。

 

アサルトリリィ Last Bullet『蕾の中の奇跡』

https://www.youtube.com/watch?v=fuvh671vKtk

作詞:安藤紗々
作曲・編曲:神田ジョン

アサルトリリィ Last Bulletというのはアサルトリリィプロジェクトに登場する一柳隊、ヘルヴォル、グラン・エプレの3レギオンによる全体歌唱用の名義みたいです。もうちょっと何か無かったのか?

『アサルトリリィ ふるーつ』の『きゃんとすとっぷ・ふるーてぃー』はドタバタ可愛い系のアニソンとしてお手本のような完璧な出来で去年のアニソンの中でもトップレベルに好きなんだけど、こっちはこっちでエモくて明るくてかっこいい系のアニソンとして完璧な出来だと思う。ラスバレの曲だから正確にはゲームの曲だけど。いや、もっと厳密に言えばラスバレの新章のテーマのカップリングだからフィギュアだの舞台だの含めた全体の曲・・・?

まあいいや。アサルトリリィというコンテンツは俊龍と神田ジョンの良い曲が無限に聴けるのでおすすめです。キャラみんな可愛いし。

 

兎田ぺこら『いいわけバニー』

作詞:岩見陸
作曲・編曲:ナナホシ管弦楽団

今だと、そうだな、『デリヘル呼んだら君が来た』の人でも『お願いダーリン』の人でもないのか、『シル・ヴ・プレジデント』の人として有名なナナホシ管弦楽団がね、何気にVTuberへの楽曲提供まだないよなーって話を去年何人かとした覚えがあるんですが(P丸様。が文脈的にかなり近い位置にいるんだけど意外とね)、ぺこーらに書いてくれました。非の打ちどころが無い明るく元気なポップス。

『ぺこらんだむぶれいん!』も『ぺこみこ大戦争!!』も大好きなのでぺこーら曲でどれが一番とかを決めるのは難しいんですが、これでオリ曲3曲目でアイドルとして多くのライブもこなしてきて、予てから本人の懸案事項だった「歌を歌うと急に余所行きの声になってしまう」というのは解消されてきてるように思えるのがシンプルに嬉しいね。

 

杏戸ゆげ『UGE CHAN MARCH』

https://www.youtube.com/watch?v=tgPK9TH76vE

作詞:TOPHAMHAT-KYO
作曲・編曲:DYES IWASAKI

ブイアパ所属のVTuberのオリジナル曲。

こんなこと言うと怒られるかも知れないけどなんとなくヒプマイ人気はピークを過ぎた感じがあって、今後オタク文脈でヒップホップが流行するのはまた随分先になるかなー、ウィスパーボイスでラップする感じのキャラソンも最近減ってきたし、と思ってた矢先にこの曲でした。

FAKE TYPE.がVに楽曲提供なんて考えたこともなかったけど、完全に良い曲としか言い様がない。グリッチホップな感じのトラックにユルい声が乗ってすごい中毒性がある。

 

 

以上ですね~