絵、音楽

良かった音楽15選 / 22年7月-9月

はい。全然未完のまま放置してたので。ミカーン。え、12月!?!?

・起床。弾力-3

・今日も出社か...。弾力-100

・地球をアイスピックでつついたとしたらちょうどいい感じにカチ割れるんじゃないかというくらいに冷え切った朝。弾力-1

・そんな朝の多摩川沿いをクロスバイクで駆ける。弾力+5

・現在の弾力ポイント合計 -99

でも今書かないと年末にしわ寄せがくるんです。ファミマ見た?ところでハイコンテクストすぎる怪文書を受け止めてくれるのは今のところ柏森進ぐらいなので皆さんにはお勧めしません。

 

前前回(22年1-3月)↓

 

前回(22年4月-6月)↓

 

 

尾丸ポルカ『サイキョウチックポルカ

こーーれ"やってる"コード進行のポスト渋谷系始まったなあ→Bメロの作編曲で田■秀和を確信する感じ。そこにおまぽるの力強い歌声が乗った文句無しのパワーチューン。作詞にこだまさおりを据えて名実共に完全にアイカツのオタク殺しにきてる。ヤバい。

間奏の螺旋階段形のストリングスの使い方が巧すぎる。ポスト渋谷系によくみられる要素ではあるけど、短く切ってある種効果音的に作用させているのが浮遊感に一役買っていて気持ちいい。このBPM帯ならではかも。

 

星野源異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』

「おばけはいるぞ だけど生きた人よりは怖くないよ」。もうこの一節だけで今年の死生観表現トップはこの曲で決まりだな.......という感じ。徹底的に冷たい眼差しで人々の営みを捉え続ける、星野源の本質が詰まった一作。

五十嵐祐貴によるMVも素晴らしい。同人誌「高円寺のモンスター」の延長にある気もするし、同時にダンサブルな曲調を支えていたりもする。

 

22/7『曇り空の向こうは晴れている』

22/7 『曇り空の向こうは晴れている』music video - YouTube

死にたくなる日々への強い肯定と寄り添い。曇り空をいつ抜けられるか、そもそも抜ける手立てはあるのかなんて全然分からないけど、普遍的で物理的な事実として曇り空の向こうは晴れている。アイドル/偶像ってこういう曲のために存在するのだと強く思わされる。これが例えば一人のシンガーソングライターの曲とかだったら青すぎて聴けない。

MVはかなり凝ったストーリー仕立てになっていて歌詞の内容とはあんまり関係無いんだけど、ほろ苦い青春が、爽やかに、すごく丁寧に、堀口悠紀子作監の圧倒的な絵で描かれていて、音楽体験の強度をぐんと押し上げる。MVと歌詞のリンクってあまり明示的にやりすぎちゃうと一瞬で野暮ったくなるので。空気感さえ共有できてればいいと思う。

 

May'n『あはっててっぺんっ』

オーイシマサヨシ好きならみんな好きだろうという感じだけど曲構成が結構やってる。

まずTVサイズ版の話。1番サビ終わりまでだと60数秒しかないので、TVアニメ特有の89秒フォーマットに揃えるためか"フル尺のアウトロでしか使わないタイプの展開"が挿入されている。大橋彩香の『シンガロン進化論』でやってるタイプのやつ。まあ後々リリースされるフル版から持ってきたんだろうなという想像はついたけど滅多にない曲構成なのでびっくりした。

次にフル版の話。2番でAメロとBメロの順番を逆転させた上で凄まじい転調でサビへ繋げてるのがかなり面白い。やしきんが共同編曲を手掛けてるので、『今宵フェスティバブル』を意識したのかも?

 

定盛姫歌(CV:富田美憂)『プリザーブド☆アイドル』

作詞結城アイラ、作曲俊龍、編曲yuigotとかいう分かりやすすぎるくらい"強い"布陣。ボーカルが富田美憂なのもすごい。覇権という概念に全く興味が無いので最近ようやく気づいたんですけど、富田美憂ってもしかして今の若手声優の中で一番売れてる?流石に鬼頭明里?いや鬼頭明里ってもうベテラン?

俊龍にしては珍しくアンニュイな感じでサビが始まるけど、全体を見るとやはりキャッチーで可愛い。『Cherish』『Diverse』は他にもマジで良い曲しかなかった。神田ジョンすごい。アサルトリリィすごい。

 

やくしまるえつこメトロオーケストラ『僕の存在証明』

これを2022年4月の曲とするわけにはいかんだろうということで。先月公開された劇場版ピンドラ総集編後編のOP主題歌。わざわざ新規でOP映像が作られていて、TVシリーズのものとは対極的な演出なのが本当に良かった。りんごちゃんが燃え尽きなかったり。

『ノルニル』『少年よ我に帰れ』と同じく間奏→Cメロの圧倒的な展開力が印象に残る。

 

DIALOGUE+『デネブとスピカ』

今期田淵3曲ありまして、うち2曲は、まあ田淵なので結局好きになってしまうんだけど手癖だなという印象。特に誰彼スクランブルはかなりユニゾンの色が出てる。

デネブとスピカですよ。意味わからんぐらいやばい。DIALOGUE+で一番良い曲かも知れない。

僕たちは空も飛べないし、些細なことが大問題なんだよなあ。悩んでいてもお腹は減っちゃうんだよなあ。季節が巡ったらさっきまでの君はもういないんだよなあ。今日もダメ、はがゆいままのふたりだったなあ。僕らが生まれた地球ではそっちも重要なんだよなあ。

ニゾンなり声優音楽なり田淵が関わっている曲は随分長いこと大量に聴いてきたけど、ちょっとこの詞は群を抜いてる。そのぶん詞の強度の方が先行していて多少掴みどころのないメロディになっている気もするけど、堀江晶太の編曲があまりに綺麗なので何遍でも聴ける。何遍も聴いているうちにメロディもパズルみたいに解けて組み上がっていく。大丈夫。まじでやばい。

 

かめりあ・超機裝旋楽隊『すべてが幻になった後で』

かめりあ・超機裝旋楽隊名義だけでアルバム1枚作ってほしい。やっぱこういう路線書くとき一番猫又フォロワーっぽさ出るよなって思う。ブレイクで。

今更だけどかめりあ・超機裝旋楽隊とかカモメサノエレクトリックオーケストラ(或いはカモメサノダブルクリックバンド)とかるもむぼんマルチバースオーケストラとかってやくしまるえつこメトロオーケストラから来てるのかな

 

(ここから22/12/13追加分)

 

T-HEY & TANEKO『ダイバージェンス

ポップン最新作のデフォ曲。最近のパスピエがよくやるニューウェーブリバイバルっぽい感じでBメロまで進行し、サビで爆発的にT-HEYらしいオシャレさが光る。カラスは真っ白の頃からそうだったけど、T-HEYとヤギヌマカナ(現・やぎぬまかな)のオシャレさはやっぱり出自が違うというか。ドラマーらしいリズム主体のアプローチが面白くて、ゲーム的にもノーツを捌いてていつも気持ちいい。

EX譜面はCS7の『ミラクル』に匹敵する狂ソフラン

 

harmoe『ふたりピノキオ』

harmoe、全曲最強だよ~~~~。Tomggg。作詞が中村彼方なのも良いよね。ァのオタクをクリティカルに刺しにきてる。

アニソンにもバチバチの編曲力(音の"強さ")が求められる昨今、トラックメイカー的アプローチとポップス的アプローチの両方から圧倒的クオリティで攻めるのははっきり言って頭が良すぎると思う。2番の「君も大概、言ってることと、やってることが~~!!」からのドロップがマジでアツい。

 

にじさんじ『Hurrah!!』

じんベストワークス案件ですこれ。言うまでもなく。

視聴覚室の応募忘れてなかった&当たってたらワンチャン行きたかったかも知れない!

 

ツユ『アンダーキッズ』

創作物でいじめとか毒親みたいなセンシティブなモチーフ擦る風潮全然怖いんだけど(小学生の頃、クラスに「いじめ的な漫画好きなんだよね笑 ぞくぞくしちゃう」と言ってる女の子がいてこいつほんと家庭環境全く問題無いんだろうなーと戦慄した記憶が何故か急に蘇った)、ここまで徹底的にやってると面白い。タコピーもそう。一ノ瀬家は現状なんとも...まあ五十嵐海フォロワーだから読むけど。

終始展開し続けるから初めて聴いたときのインパクトがとにかくすごい。「なんか話題になってんな、とりあえずワンコーラス聴いとくか」の精神を真正面からぶん殴ってくる。

 

YMCK feat.MCU『笑い合う時』

クラムボンとデデマウスを主題歌に呼んだ上に毎話書き下ろしのイメージソングにTWEEDEESらを呼んだ『ユーレイデコ』というぶっ飛んだサブカル商業戦略をかけたアニメがあり、その中の1曲。

TWEEDEES『meta meta love』もすごく良いけどどちらか選ぶならこっちかな。やっぱmidoriの声良すぎるよ~~~

 

パスピエ『スピカ』

音数の少ないストイックな編曲がシンプルに胸を打つ。からの超キャッチーなサビ。「君の手を握った 逃げたくなった」というフレーズの語感の良さ。あ、先日行われたパスピエと長谷川白紙のツーマン「印象F」の話します?さも当然のように『横顔 S』から始まったこの「印象 F」長谷川白紙パート、つまりは奇しくもMaltine Recordsを介して8年前の自分と今の自分が音楽的連続性の上に置かれ、有機的に接続された気がしてすごく嬉しかった。パスピエ『マッカメッカ』のカバーと花譜『蕾に雷』のセルフカバーも良かった。自主企画だからか、パスピエパートはマイナーめな選曲だった印象。『スピカ』や『発色』など最新の曲も演った。『発色』の話は年末にしますが...やばすぎる。ここへきて脂が乗ってるこのバンドほんとなんなんだ。マイナーめなセトリが故に『トキノワ』での締めがまあすっげえ刺さる。アンコールでは長谷川白紙『砂漠で』のカバー(成田ハネダ曰く「学生時代に戻ったつもりで完コピ」)を披露。本当に意味が分からんくらい凄かった。「印象F」の思い出話は特にぶっ刺さった音楽体験のひとつとして死ぬまで擦るつもりなので音楽好きの各位は覚悟しといてください。

 

ときのそら『ピッとして!マーマレード

あのね、田淵のオタクはこのタイトル見ただけで「あ~~はいはい、ブラス多めな編曲で16分譜割り詰め込んだ田淵曲ね」と予想できちゃうんですよ。割とマジな話。

明らかにそらちゃんが綺麗に出せる音域を飛び越えてしまってるのが勿体ない。ここ最近の田淵はDIALOGUE+メソッドの流用が多い気がする。

 

追伸。

・かなり久々に動画作った。いつもながら無言で上げても現役のアニメーターや制作進行が掘り当てて評価してくれるので助かる。来期以降数多の作画アニメが控えてるタイミングで改めてあー俺やっぱシンプルに作画好きだなあって確認できてよかったです。

↑これ山村(洋)さんにfavされて嬉しかった。(221212)

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これちゃんと15曲になってる?なってるよね?まあいいか。

ではまた年末に。(=w=.)