手記1229 三浦半島
横浜駅141592番出口いってきた。車で。
ウオー
本瑞寺という寺は植生が謎だった。
この黄色い作業用ゴム手袋をぶら下げて果実だと言い張っているヤバい植物は仏手柑というらしい。
柄杓と掃除用ブラシが同じ魂のステージにいる。
ところどころ、心配になるレベルの木造建築が並ぶ。どうやらこの辺りの沿岸部は鎌倉時代を境に開発が止まっているらしく、路地裏には廃屋とセットで完全にぶっ壊れた洗濯機などが放置されていた。
「北条家の遺物さ。」通りがけの爺さんは、歯を剥き出しにして笑いながらそう一言だけ僕らに告げた。
全体的にプランターと室外機が多い。わかってるじゃん。
シャッター街に佇む急にちょっとオシャレなドーナツ屋はそれなりに人で賑わっていた。
きなこドーナツとレモンクリームチーズドーナツを注文。どちらも美味しかった。
三浦半島の、特に三崎のあたりは野良猫がとても多いが実態としては街の人々に餌付けされまくっている所謂"半野良"がほとんどであった(半野良という言葉は石黒正数の漫画の中でしか見たことがないので、いわゆらねーかも知れない)。たぶんドーナツ狙いの観光客たちもかつては猫にご執心で、ミサキドーナツの店主はそれをあまり快く思わなかったのだろう。金輪際開くことのなさそうな隣家のシャッターの前には、猫避けと思しきペットボトルが所狭しと敷き詰めてあった。
城ヶ島東端。三崎の辺りもそうだったが、水がとても澄んでいる。
望遠レンズが欲しい。
城ヶ島西端。
九十九段下から見える空はこんな色だったろうか。
以上