絵、音楽

創作同人系稀覯本紹介 その2

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・アルニホメル(今岡律之)『NRBN』

・アルニホメル(今岡律之)『NRBN2』

・つくみず(つくみず)『tkmiz つくみずらくがき画集』

・OUTLiNE(ちなB、みそ、江川晋次郎、凹、N/A)『Virtual_FlyeR.』

 

 

『NRBN』、『NRBN2』について

アニメーター・今岡律之の個人誌。それぞれC90、C92で頒布された。

原画集ではないが、タップ穴が空いている落書きが散りばめられている。

ヤマノススメ、デレマス、ゆるゆりの二次創作がほとんどを占めるが、今岡律之独特のセンスが如何なく発揮されて描かれているため、最早萌えアニメの二次創作本と見るより今岡律之の一次創作本として見た方が正しい。

『NRBN』では出身大学である九州大学の赤本が歳能京子の手によって燃やされ、『NRBN2』では倉上ひなたが立教大学の赤本を凝視している。モンスターファームのオクレイマン(のようなもの)がコラージュされて多数登場する。オクレイマンに関連するとあるネットミームも折に触れて登場する。コラージュネタは他にも漫画の一コマ、ニコニコ動画のコメント欄や2ちゃんねるのレスなど多岐に渡り、ラスト数ページはさながらエヴァ旧劇のようでもある。

要するに現アに近い世界だ。音楽ジャンルに例えるとvaporwaveに相当するだろう。

やはりこの人物の魂が最期に還る場所は「インターネットの海」なのだ、と再認識させられる。

かく言う俺の魂が還る場所も、恐らくそう

 

 

『tkmiz つくみずらくがき画集』について

漫画家・つくみずの個人誌。コミティア123で頒布された。

テレビアニメ「少女終末旅行」放送終了後であったが、EDの原画などは載っていない。右の方に見切れている「アニメスタイル」第13号に載ってる。

飽くまでもイラスト誌である。そして、『NRBN』シリーズと潜在的な魂の繋がりがある、とまことしやかに囁かれる、、、

やはり鍵を握るのは「二次創作と著者の創作性の混じり合い」だろう。一番多いのはひだまりスケッチで、時点は物語シリーズ、模造クリスタル作品辺り たぶんコミティアで頒布するにはギリギリのラインの量

完全な一次創作もひっくるめて、まあ一言で言うと神、だよね、、

特に自身のオリジナルキャラクターとひだまりスケッチの登場キャラに対する愛が伝わってくるところですね

 

 

『Virtual_FlyeR.』について

昨年話題を呼んだアニメ「Fate/Apocrypha」第22話の演出・原画などを担当したアニメーター・伍柏諭が中心となり、同話の参加アニメーター数名がイラストを描いた合同誌。C93で頒布された。

特筆すべきは、原画を描いていないのに同話に友情クレジットされているイラストレーター・江川晋次郎こと信じろのイラストが載っていることだろう。ちなみに輝夜月のイラストなのだが、すげえ可愛い。

極少部数のコピ本ながら、ちなのレイアウトセンスが垣間見えたり、伍柏諭が描きたい理想の世界観が提示されていたり、面白い一冊。個人的には伍柏諭はフリクリプログレのEDである程度それを実現したのではないかと思っている。

 

 

以上

今回はアニメ系でしたが次回は漫画家です たぶん

 

 

そういや今日のBORUTOリアタイで見たんだけど、サスケのアクション神だったね

 

 

 

創作同人系稀覯本紹介 その1

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・ヒマラヤイルカ(あらゐけいいち)『Helvetica Standard』

・ヒマラヤイルカ(あらゐけいいち)『46 spring』

 

 

Helvetica Standard』(コミティア版)について

写真左上に比較用として置いてある商業版とは大きく内容が異なる。

あらゐけいいちが活動最初期に自身のサイトで公開していた1-2ページ漫画の総集編、のはず。コミティア89で頒布された。

シュールギャグ、エッセイ風、一枚絵など様々な形態のHelvetica Standardが立ち並ぶ。特に「2」「21」「28」「44」「57」「70」が好き。

『日常』のはかせとなのの原型みたいなキャラが出てきたり。

奥付にまで個性が滲み出る、あらゐけいいちらしさを凝縮したような一冊。

 

 

『46 spring』について

『日常』の連載も後期に差し掛かり、商業作家として大成してからの作品。コミティア100で頒布された。

平凡な日常を過ごしながらも別段それを厭うこともなかった「私」は、それでもどこかに「面白そうなこと」を追い求めている節があった。自身の半生を思い返す中で、そのきっかけとなった不思議な後輩・ゆーちゃんとの記憶が強く蘇る。

シュールギャグでありつつも、モノローグの上手さが光る。『日常』ではちょっと描き難そうな、「ケ」と、物悲しさと、清々しいワクワク感が読後に残る一冊。

本作の一部の要素は、作者の現在の連載作である『CITY』でセルフパロディされている。

ところで、あらゐけいいちが偽名でコミティアに参加した際に頒布された、幻の続編が存在するらしい。都市伝説級。

 

0612日記 人として

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(6/12 22時頃  野毛山公園前にて)

 

 

自分の気持ちが分からない。

 

会社からの帰路、大して仲が良い訳でもないけど同じ寮に住んでいる同僚たちと、夕食を買い込みにスーパーに立ち寄る。

べつにこれ自体はなんでもないことだ。いくら俺が人間的に興味が無い会社の同僚との無用な遭遇をなるたけ避けるようにしていたって、タイミング次第ではこういうことも起こる。

 

本当になんでもない、他愛も無い会話が展開される。今日しんどかったね~とか、明日の席替えの話とか、ごはん派かパスタ派かとか、ここ2か月で得た良い惣菜の知見に関する話だとか、割引きシールの話とか。

 

あれ、意外と人生ってこんなもんでいいのかな。

そうだ、あと、やっとの思いで手に入れた、プレミアがついてる創作同人誌が近々届くんだった。それが楽しみなんだっだ。俺の人生における幸福の総量を考えたら、こんなもんで十分なんじゃないか。

 

 

今、無理をする必要なんか無いんじゃないのか。

 そんなことが一瞬でも頭をよぎってしまった自分に嫌気が差す。

 

 

 というか無理をする/しない以前に、自分の気持ちすらよく分からない。他の人間の気持ちなんてもっと分からないのに。

睡眠障害だって依然として治る気配は無い。

そういう精神的弱さに、何か変化がもたらされるかも、という淡い期待、というか打算もあったんじゃなかったっけ。

それすらも、精神が弱過ぎてどうでもよくなってくる。

むしろ、ならばいっそ、目下その打算だけを行動原理とすべきなのか、とすら思えてくる。

 

 

俺はずっと、「考えることを辞めるぐらいだったら死んでた方がマシ」という理念を掲げてきたが、実際には「今後もずっと考えることを辞めない」ことはたぶんとても難しい。

今の研修を受けてる限り、配属後の仕事にやりがいなんて感じなさそうだ。まあ分かってたけど。

創作物に対する熱は未だ冷めないが、これは精神的・肉体的に一定以上元気な人々しか享受できないものなのではないか、と最近思い始めてきた。とは言え娯楽でもあるのだから、その「一定」のハードルはかなり低いはずだが、今の俺はそれさえけっこう怪しい。

そう遠くないうちに、精神も、肉体も擦り減って消え失せてしまうんじゃないか。しかもそれはだんだんと摩耗されていくものだから、自分が消え失せたことに気が付くことすらないだろう。それがただただ怖い。

 

 

妹から『最近どう?』とラインが来ている。

俺にとって妹は、家族のうち、唯一仲が良かった人間だ。

 

兄として、そして人として、返す言葉が見つからない。

 

 

コミティア124購買記録および雑感

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・ネット絵学(虎硬)『ネット絵学2018』

・junkuma(くまおり純)『遊具』

・インクボトル(今石洋之)『IBC02』

・イヌガー(TRIGGER)『BULLET5』

・良識派(中野でいち)『日曜朝のシルエット』、『西園寺ひばりの肋模様』、『カウントダウン』
・ハトポポコ(ハトポポコ)『キュート』

・キセガワ上流(背川昇) フリーペーパー

・クソライダー(T-10、位置原光Z) フリーペーパー
・もぐこん(ひうち棚、こいけぐらんじ、大西真人、三島芳治、もぐこん、柳田人徳)『グループH』
・ファンタジーソング(ドムタ、さたろばす)『STATES 1』

・赤井製作所(赤井さしみ)『ま』

 

 

 

特に良かったもの、こと

 

・『ネット絵学2018』でLM7が派手な看護婦フリークっぷりを存分に発揮しまくっていたこと

 

・本人の監修によって最早実際の口頭でのインタビューとは別物になっているらしい、異常に体系的で日本語のコロケーションが整った、『ネット絵学2018』の豊井のインタビュー

「言うほど風景ってパース的に見えてるか?って思うんです」は今回のインタビューを象徴する一言だと思う。おれもここまで言語化の深度を上げられたらなあ

 

・『ネット絵学2018』のインタビューで、TOKIYA、ラレコ、派手な看護婦らへんのゼロ年代サブカル代表の名前がたくさん挙がっていたこと

これにより、前作『ネット絵学』との文脈のリンク、というかインターネットネットイラストの歴史全体の文脈はより強化される

 

・『BULLET5』で、雨宮哲がJNTHEDみたいな絵を描いていたこと

あと、吉成曜のイラストは「ルーナノヴァが存在しない世界のアッコ」みたいなイメージだろうか。これもとても良かった。

 

・三島芳治『コミュニケーションSF』

 

・ハトポポコ『キュート』